「OJT(オー・ジェイ・ティー)」とは?

社員研修、社員教育の種類に前回触れた「OJT(On the Job Trainingの略)」というものがあります。今回はこのOJTについてご紹介していきましょう。

OJTとは、通常業務を通して訓練させることを言います。職場の中で業務を行いながら必要な知識や技術、技能、態度などを指導し、社員のレベルアップを図ることを言います。

OJTは新入社員を育成するときにも行います。特に専門的な知識や技術が必要な業務ではマンツーマン形式を取るケースもありますが、教えられる新入社員だけでなく教える側の中堅社員や管理職の人間も教える過程でリーダーとして成長することができるので、一石二鳥の手段とも言えます。

部下を指導できなければリーダーとしての実力は期待できませんし、近年の不況の中では少ない人材をどう活用するかは管理職に掛かってきますので、管理職の研修としてもOJTの活用が注目されているのです。

この一石二鳥の社員研修ともいえるOJTにも問題点が指摘されています。

もともと日本では終身雇用を前提とした社員教育が求められたため、OJTを採用する企業が多かったのですが、終身雇用が崩れつつある現代では、OJTによる社員教育は費用対効果の面において問題があると言われています。

OJTは上司が部下の教育を担当するわけですから、上司自身の作業が止まってしまうこともあるため、もっと効率よく、訓練を行える方法が模索されてもいます。